沖縄独自の仏具であるトートーメーの扱いについて、その種類や歴史と共に解説しています。

トートーメー仏具の配置
沖縄独自の仏具であるトートーメーの扱いについて、配置などを具体的な事例を挙げて説明しています。

一般的な沖縄のトートーメーの仏具の配置
(イメージ図)

沖縄仏壇は三段で構成されています。
下段にウコーロー(香炉)、両脇にろうそく立て。
中段に真ん中から、水入れ、酒入れ、両脇に仏飯器、御茶祷(ウチャトー)用の茶碗と台座。
上段に位牌(イフェー)、その両脇に花瓶を置きます。

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トートーメーの設置場所
トートーメーの、家の間取りに即した最適な設置場所を一般的な民家を例にとって方角や、昨今の事情に触れながら
説明しています。

伝統的な沖縄の家では二番座が仏間とされてます。二番座は家の真ん中に置かれ、昔からトートーメーが家の中心であることがわかります。

ちなみに一般的旧民家の一番座は客室、三番座は茶の間、一番裏座は若夫婦の寝室または男の子の部屋に二番裏座は主人の寝室や女の子の部屋として使われてました。

またトートーメーの裏側である二番裏座は産屋としても使われてました。
表と裏、トートーメーと産屋、大変興味深い沖縄の文化です。

最近では仏間のある家は少なく、和室やリビング等、人が多く集まる所に設置されてるようです。また新築の際に仏間を作ったり、リフォームで押入れを改造して設置するなど多様化してます。

仏壇の向きは東または南がいいとされてます。

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イフェー(位牌)の種類
沖縄県内で使用されるイフェーと呼ばれる位牌の中でも代表的な4つの種類の位牌を取り上げています。
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シルイフェー(白位牌)
沖縄のシルイフェーと呼ばれる白位牌の2種類の使い分けやその役割を詳細に解説しています。

白位牌(シルイフェー)は亡くなってから49日まで死者の魂(マブイ)が宿るとされています。

シルイフェーは49日まで後飾り用の「内位牌」と墓前用の「野位牌」の二つつくります。

49日の日に墓前で魂抜き(ヌジファー)を行い葬具と一緒に焼却します。これを位牌直し(イフェーノーシ)といいます。

位牌直し(イフェーノーシ)は、シルイフェーからイフェー(位牌)にマブイを移し、後飾りの仮の祭壇から仏壇に祀り変える大切な儀式です。

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ウチナーイフェー(沖縄位牌)
ウチナーイフェーは沖縄位牌の文字通り、県内では一般的な位牌です。準備をするタイミングやその由来を
取り上げています。

ウチナーイフェーは沖縄で一般的な位牌です。
種類も豊富にあり、一段用(一人、三人、五人用)と二段用(五、七、九人用)があります。

真ん中には戒名の上下につける「帰眞 霊位」と表記されてます。これは木札に戒名をすべて彫り込むにはスペースがないのと、同じ文字を簡略化した沖縄らしい、いい意味でのテーゲー主義(おおらかさ・優しさ)が垣間見えます。

49日まではシルイフェー(白位牌)なので、初めてイフェー(位牌)を持つ方はそれまでに準備しないといけません。

初めてのイフェーを沖縄方言で「タチクチ」といい、それがその家庭の元祖(グァンス)になります。

初めてのイフェー(タチクチ)や家主より先に亡くなった妻や子は、最初は個人用のイフェーで祀られ、家主が亡くなった時に二段イフェーに取り替えます。

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カライフェー(唐位牌)
宮古島や八重山諸島のおくやみでは一般的な中国式の位牌です。死者一人、あるいは夫婦一組だけの名前を刻むのが一般的です。

白位牌(シルイフェー)は亡くなってから49日まで死者の魂(マブイ)が宿るとされています。
カライフェーは個人、もしくは夫婦一組で祀られ、仏壇には祖先の数だけ並ぶことになります。

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ヤマトイフェー(大和位牌)
最近、目立つようになってきた大和位牌は沖縄の伝統的なものではなく、本州では繰出し位牌とも言われています。

ヤマトイフェー(大和位牌)はここ最近、沖縄に入ってきたようです。個人祭祀のトウイフェー(唐位牌)に比べるとまだまだ主流ではありませんが、沖縄本島より宮古、八重山に多いようです。

屋根や扉が付いて代々先祖(ウヤファーフジ)の位牌札を箱に納めるのが特徴です。

扉を開けると、一人分の位牌札しか出てきません。
それで先祖の命日の際にはその先祖の位牌札を前に繰り出すところから、繰出し位牌とか箱型位牌とか呼ばれてます。

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